「ヨガの先生は、病気の事に詳しくても仕方ない、それはお医者さんの仕事。ヨガの先生は健康に詳しい人でいないといけない」というのは師匠が言っていた事。
健康って何なのでしょう?
どういう事を言うのでしょう?
元気、ってすごく満たされていているイメージがあります。
「元気」とか「健康」のための薬やサプリメント、またはハーブとか、化粧品、健康器具、とにかく足りないものを補うためのものって世の中にあり過ぎる気がします。
◯◯が足りないから健康じゃない、元気じゃない、だからこれが必要、あれも必要というのは物を売りたい人が広めた考え方に他なりません。
女性ならわかると思うのですけど、生理の前、ホルモンの働きで身体が水分や栄養を溜め込もうとします。この時期不快感や倦怠感、PMSという症状にまとめらてしまうのですけど、調子が悪く感じる人が殆どだと思います。
逆に生理が始まると一気に排出力が高まり、スッキリして調子がよく感じます。
どんなに美味しい物を食べても、排出がよくないと気分は憂鬱です。
身体は重く、肌が荒れたり浮腫んだりします。
腸は食べ物を分解して必要な栄養素を身体に吸収しますが、そのとき余分な老廃物が排出されずにいると、そこからもまた吸収してしまいます。
アーユルヴェーダではアーマ(未消化物、毒素という意味)と言われますが、血液中に不要な物がたくさん吸収されて全身に運ばれてしまうのです。
病気の原因であるとされ、アーマを溜めない、アーマをいかに排出するか、というのが治療の基本的考えになっています。
毒素というのは最初お腹に溜まっています。
腎臓、肝臓など分解したり濾過する器官がありますが、機能が弱って来ると排出出来なくなってしまいます。
体力がある人というのは、排出力の強い人の事です。
お腹に力があって、呼吸を吐き出す、声が通る、お腹で熱を生産出来るので汗をかける、便通が良い、生理の周期が整っていて期間も短く終わる、安産で母乳の出が良い、悪い物を食べたとき吐き出せる、身体を冷やしてしまったら熱を出せる、など です。最後のふたつは病気っぽいですが、健康の証。
きちんと排出出来ないと、毒素が全身に回ってしまいます。
物理的に下方へ降りて行くので足に溜まりやすいです。
ヨガが健康に良いのは、姿勢が良くなったり筋力がアップしたり、自立神経の働きが整ったり ということも大きな要素ですが、主に排出力を高める、事に役立っているのだと思います。筋力も柔軟性も、横隔膜を使った深い呼吸、バンダもロックしてエネルギーを溜めるためのもの、であることは間違いないですが、結果排出する力が高まります。
体力がないと、排出出来ません。
元気がないと掃除をする気力も湧かないのと同じです。
ちょっと汚れて散らかっているけどまあいいや、が身体の中で 起きている状態。
すごく豪華な造りの場所でなくても、きちんと片付いていて清潔ですっきりしている空間は居心地良く感じられます。
私達の身体は、何か足りないものをを吸収するために健康であるべきなのではなく、きちんと排出するために、筋力にしても意志にしても健康であるべきなのだと思います。
また、感情も思考も溜めずに表現すべきだと思います。
元気な人って大抵言いたい事を、毒になる手前のフレッシュなうちに言っている(笑)
溜まるとたいした事でなくても毒になってしまうのですよね。
また、連日ニュースで報道されている、熱中症は、身体の中に熱が溜まってしまう症状です。
熱が上手く排出されないので、機能障害が起きてしまうのです。
からだの機能は冷えると落ちます。
だから、出来るだけ冷やすのではなく、排出力を高めるための事をした方が有効です。
暑い国の料理って皆辛いでしょう?
汗を出すための誘発剤みたいなものです。
エアコンで外から冷やす、冷たい物を摂り過ぎて中から冷やす、どちらも身体の排出力を抑えてしまい、本当は必要なのに汗を出せなくなってしまいます、で、熱や毒素が溜まる、だるくなったりイライラしてしまったり、の悪循環になってしまいます。
その出し方の良い方法や加減を知っている事、が健康に詳しいということのひとつかなと思います。 何事もバランスなので、それを知ることが出来るようになるのもヨガを練習する事の大きな意味かなと思っています。
私が毎日練習を続ける理由でもあります。
OM
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