2015年6月16日火曜日

「YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH」 心の止滅?(ヨーガスートラ)

『YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH』
ラージャヨーガの原典、パタンジャリのヨーガスートラの、最初の一文。
あまりにも有名なこの一節は、これさえ理解出来ればそのあとの文章はすべてこの一文の説明に過ぎないと言われています。

『ヨガとは心の作用を止滅することである』

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これは、心を止滅させること、でもなく、ましてや死滅させることでもないのですよね。
心は止まらない、生きているから。
その作用を止める....
そういう修行が長きに渡って行なわれてきたと思うのですが、
心は止まらない。

その作用を止める、要するに心の暴走を止めるということなのですが、何かに対して何かを感じて、それによって行動をする、ということがなければ、人は人として生きている意味が無いと思うんですよね。

日本でみんながヨガを始めた10年とか12〜3年前は、
瞑想して心の働きを止めるんだ、とかヨガアサナはそのための準備だから、苦しくてもやり続ける、とか、我慢の段階を乗り越えればサマディ(三昧)が訪れる、はず、など全体的に迷走していたように思います。←タパスと言います。それはそれで大事な事。

そしてその対極として、
頑張らない、流れの侭に、力を抜いて、自分らしく、あるがままに、自然、リラックス、
愛、平和、癒し、みたいなところに特化する流れも発生して。

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話急に飛びますが、
宇宙って多次元構造で、私達が暮らしているここ、地球は3次元です。
でも、他の次元から地球というか太陽系を眺めると、惑星の動きや生命の営み、それによる精神の働きと及ぼす作用全てが、ぴたっと静止した幾何学模様に見えるのですって。

たぶん例えば、二次元の世界、写真とか本とか、映画のスクリーンとかを眺めると、そこに描き出されたものたちが、臨場感を持って迫ってくるように感じられるけれども、三次元現実では、ただのぺらっとした紙一枚、 だったり、紙を束ねたものでしかなかったり、ということに近いのかもしれません。

これはSri Yantra、宇宙の神秘的な形をあらわしたもの、として、人間が神聖なエネルギーを伝達出来るように、マントラとともに使われているものです。※ホントは三次元的立体形です。


Sri Yantraの書き方。
http://dcsymbols.com/sriyantra/drawing.htm

これを見ると、西洋の神秘幾何学であるこの図形と同じなのだとわかります。


ぴたっと静止したある種の法則に基づいて構成された洗練された形ですけれど、
この中に森羅万象、生命の発展、心や精神の働き、物質的なエネルギーの法則、などが整理された形で表現されているものなのですね。

次元を超えた俯瞰、というか。

YOGAS CHITTA VRITTI NIRODHAH.
も、同じなのではないかなと、理屈ではなく確信として思っています。

同じものに、中国の陰陽太極図、
私も日頃、陰と陽の概念を使ってヨガをお伝えしているので、いろいろやればやるほど様々で複雑な要素が、ここにすとんと納まり整理されていく感じです。

もっとすごいのは、日本の禅!

 一個の丸で表してしまうんだもの!(笑)

。。。ですよね、って感じです。

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そんなわけで、いろんなことを経験し、様々な感情や心理を味わい、それに翻弄され、悩んだり喜んだり怒ったり悲しんだり。
のちのち馬鹿だなと苦笑しながら思い出すような行動をする。
いいじゃないですか。

それを俯瞰して観るには確かにテクニックが必要です。
身体の扱い方、呼吸、感覚を捉えながら意識を持っていかれないよう集中する方法、集中から全体へ、意識化の範囲を広げながら俯瞰していく方法。
それらのテクニックが、パタンジャリの伝えたラージャヨーガであり、ハタヨーガであるアサナはそのうちの一過程です。

それは本当に経験しながら歩んでいくしかありませんが、シンボルとして言葉や概念のイメージを携えて進んで行かれると良いと思います。

8月にインストラクター向け講座を青山で開催します。(限定8名)
それからは少しずつヨガの専門的だったり深く掘り下げた講座を順次都内で開催していこうと思っています。
また近々お知らせ致します(^ー^)v


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