2015年10月17日土曜日

気をつけたい褒め言葉




「◯◯さんて、△△ですよね」
と言われたこと、言ったことってありますか?

たぶんありますよね?

面白いですよね、優しいですよね、素敵ですよね、元気ですよね、男らしい/女らしいですよね、頑張り屋ですよね、癒し系ですよね、など、△△の言葉が褒め言葉であればあるほど、言われた側は「そんなことないですよ」と返さざるおえなくなってしまうかもしれません。

大人であればあるほど、元気がないときでも明るく振舞ったり、相手を気遣って優しくしていたり、面白くしていたりするものだからです。
また人それぞれ前後関係で何かしらの理由があるものです。


人と接することの多いヨガインストラクターですが、生徒さんとコミュニュケーションしようとして、このような声がけをしてしまうと、その方のパーソナリティを限定してしまうので、やってはいけないのです。
私だったら、(よく言われますが)ユキさんて△△ですよね?と言われてしまうとそれが褒め言葉であっても、△△と見られているんだな、と受け止めてから、でも本当は××ですよ、と違うことを 言ったりしてしまいます。

 「ですよね?」は流行り言葉かな?
「ですかね〜?」と返されたりしませんか?



優しいと言われたら、いつも優しくしていないといけなくなるし、面白い、元気、⬜︎⬜︎らしい、頑張り屋、全部同じです。
だから人にも言いません。

人は誰しも喜怒哀楽すべての感情を持っていて、その時々でいろんな面を表現してよいと考えているからです。

子育てにも言えると思います。
「いい子ね」というのは子供にとって親の呪縛になりかねません。
「◯◯ちゃんはいい子だよね?」
って、「それはいい子にしてなさいよ」の意味ですよね?怖いかも(笑)


誰かを褒めたいときは、△△ですね、と言い切る(これは相手に力を与えます)、(私は)△△だと思っています、と主語を自分に持ってくる、など気をつけています。
また、「まだお子さんが小さいのに毎週通ってくださってありがとうございます」のように、具体的な事実に対して”ありがとうございます”の言葉を添えます。
「まだお子さんが小さいのに頑張り屋ですよね?」と言われたら、褒められているかどうかも定かでないし、もしかしたら批判?とちょっと警戒しませんか?

優しいですよね?...甘いってこと?
元気ですよね?...ちょっと静かにしろって?
素敵ですよね?...「うん」なんて 言ったら図々しいよね、なんて答えればいい?
面白いですよね?...こっちは真面目なんだけどなぁ...
などなど 。


人の感性はとてもデリケートです。

せっかくの褒め言葉、相手の方が受け取りやすい形で差し出した方が、相手は嬉しいと思いますし、その後のコミュニュケーションが円滑になります。

人は他人のことを理解なんてしきれません。
だからこそ、その方の可能性やいろいろな面を受け止めるスペースを持たないと、関係は長続きしません。
そして、そういうスペースを持って貰っていることは、相手にとってはたぶん褒められるより嬉しいのです。

 また、もう一つ言うと、△△ですよね?で喜ぶ方は、ご自身の主体性を見失っている場合が殆どです。自己イメージや評価を人に委ねてしまうのですね。
こういう方は、△△でいれば褒められる、認めて貰える、と、ますます真の自己から離れていってしまい、無理をしたり、後で落ち込んだり、怒りの感情が湧いてきたり、周りへの不信感を募らせてしまったりします。
それはいくらお互い善意を持っていても、ヨガではありません。
(ヨガにはなりません、といった方が適切かな。)


11月14日(土)から、またインストラー向けのスキルアップ講座がスタートします。
講座の中では、このようなTTでは学べなかったようなこと、より実践的なこと、そして、ヨガって何をすることなんだろうというような、本質的なことをお伝えしていきます。
受講条件等は特にありませんが、ヨガの基本的なTTなどを卒業されている方が対象です。

◆日程: 2015年11月14、28日、12月5,19日
     2016年1月16、23日(土) 全6回
◆時間、場所:9:30~12:30 SUGATA青山スタジオ
http://www.sugata.co.jp/workshop/ao_workshop/7006

単発受講も可能ですので、全日程参加が難しい方も、お気軽にお問い合わせください。
ほんのすこしのことを知っているか知っていないか、気付けるか気付けないかで、いろいろなことが大きく変わってきます。
そんな本気でスキルアップを目指す方のための講座です。

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