2015年1月16日金曜日

失感情症(アレキシサイミヤ)、失体感症(アレキシソミヤ)

ヨガをやってみようかなと思う時、人それぞれに様々な理由がおありかと思います。
クラスに最初にいらっしゃる方も、何故ヨガをやろうとしているのかをお話し下さる事が多く、やはり相互理解って大事だなと思いながら、クラスの途中でも、皆さんがフィードバックする時間を大切にしています。

今日はちょっとヨガインストラクターというより、ヨーガ療法士の目線でお伝えしていこうと思います。

フィジカル(肉体的な)理由、メンタル(精神的な)理由 に関わらず、ヨガを選択される方は、(というより現代人はほぼ全員が)本人が自覚している居ないに関わらず、大抵この二つの傾向が当てはまるように思います。

失感情症(アレキシサイミヤ)、失体感症(アレキシソミヤ)

二つとも心身症との関連が深く(というより、ヨーガ療法士目線だと原因は100%ここに集約されます)、先入観無く 見抜く意識がとても重要になります。

※「アレキシサイミア(失感情症)」
「自分自身の感情を表現する言葉を見つけるのが難しい」
そういう性格傾向の事、もしくはそういう状況にあるときの心理傾向。

心身症を持つ人の重要な病態のひとつ。

アレキシサイミアは「感情の言語化障害」である。

”感情”について話すことが出来ない為、
行動を起こすこと(黙り込む)で、
精神作業を回避している。

何らかのストレス(緊張)を感じた際、
それをうまく捉えられない為、
「陰性感情」を漠然と抱える事になる。そして「無力感」に苛まれる。

普段は考える必要もないほど自然に他人と接せられていても、依存相手には【合わせる】と言う形で、自己評価・正解・自分の気持ちなど、【自分】を預けてしまっているので、余計に自分のその時に感じている気持ちが分からなくなってしまう。
「衝突を避けた、関係の継続寄りな思考方法」であるが故に、周囲の感情活動をも制限してしまう場合がある。

※「失体感症(アレキシソミヤ)」

「 自分の身体の状態を無視して過労に陥りやすい、痛みや不調を我慢し過ぎる、身体感覚への気づきが鈍い傾向」

 失体感症は、体の感覚が脳へ伝わらないために引き起こされる症状。

疲労や空腹感を感じないなどの各種の症状がある。

脳が体の状態を 正確に把握する事が出来ないため、体に大きな負担をかける傾向。

自律神経が正常な働きをしなくなり、その結果として体の内臓機能が低下して、疾患を引き起こすことにもなりかねない。

その原因としては、自律神経失調症や、過剰なストレスなどによって体が発する警告サインを無意識のうちに抑え込んでしまい、自分の体調の変化に気づくことができなくなってしまったということが挙げられる。
また、自分の身体の不調を感じることへの不安感から、神経系の伝達をブロックし、敢えて負荷をかけることで、「大丈夫」と思い込もうとする傾向が過剰適応した結果であるとも言える。

*******************************************

失感情症の場合は、こちらが感情をわかりやすく表現してみせる事と、「嬉しいですね」「ちょっと怖いですね」「少し緊張しますか?」など、感情を汲んで表現出来るよう誘導 する言葉掛けをする、などを気をつけますが、依存、受動の形が出来てしまったり、愛着の感情が芽生えると、衝突を避けるために、さらに受動的傾向が強くなり、感情的なフリーズがおこってしまいやすくなります。

 ですので、以前はそのような応対をしていましたが、最近は理解しつつ、敢えて体感に関することのみ、「肩に力入っていませんか?」「呼吸は今吸っていますか、吐いていますか?」「安定するためにもっと足を使ってみましょう」「肩をこちら側に回すと背骨がこうなります、こちら側に回すとみぞおちがこうなって呼吸がこうなります」など、本人が日常しているであろう姿勢と意識状態、ヨガでの正しい身体の使い方とその時の意識状態を体感して貰って、自分の感じる事に従って、自分で選択出来る、自分で決定出来る、それは誰にも迷惑をかけないし、健全な事で、本人の快適さや、健康、良い気分は、周りにも善い影響をもたらすんですよ、とお伝えします。
その誘導に関して、様々な技術、知識、経験を積み重ねてきたつもりです。

このヨガの先生には何でも話せる、と思って頂くことはとても光栄なのですが、 あくまで私の仕事としてのスタンスで、私はこういう視点でクラスの中で言葉を発しています。

これは通常クラス、プライベート、運動量の多い少ないに関わらず同じ視点です。
生徒さんが、自分で様々なことに気付き、楽しみながら、そして完璧を求めず「そんなもんだ」とリラックスして、ヨガ、というより自分自身に向き合っている姿を見させて頂く事が私にとっては最大の自分の日々の活動の成果のような気がします。 

失感情症、失体感症は、多かれ少なかれ、誰しもに当てはまる事です。知覚する事で自分のその優しさや愛情、頑張りがよりうまく機能するといいですね。
ナマステ






0 件のコメント:

コメントを投稿