2015年12月9日水曜日

骨盤って、体を支えるものだと思われているけど、本当は違う、ということ

先日ぎっくり腰になってから、改めて骨盤について考えたりしています。

骨盤調整をして頂いたりもして。



骨盤って、体を支えるものだと思われていますが、本当は違うんですよね。

クラスで最初にこう切り出したら、皆さん、えっ!と驚かれた顔で、この人はまた何を言い出すのか、という反応が面白かったです(^^)

これは犬の骨格。
パワフルに走る馬の骨格。
人間に割と近いゴリラの骨格。

基本的に動物の骨格は、人間とほとんど変わりありません。
あんなに首の長いキリンも、人間と同じ、頚椎は7個。

 骨盤、みんな小さいですよね。

動物は手足だけでなく、背骨が動かないと動くことができません。
魚や爬虫類などは横にうねうね。
犬も馬もゴリラもみんな、哺乳類は背骨を伸ばしたり湾曲させる動きの中で日々生きています。呼吸さえも、背骨がまったく動かなければ、吸うことも吐くことも出来ません。

でも、魚と違って、手足がついています。



そこで、ちょっと想像してみてください。


もし、手足が、



直接、



背骨についていたら...........??



 棒人間のように.....






どうでしょうか.......??




背骨はちゃんと動けるのかな…





骨盤って、肩甲骨もそうなのですけど、本来手足と背骨の間のジョイントなんですよね。

手足は、直接体重を支え、運動のたびに地面を蹴ってものすごい力が加わっているパーツです。

それに対して背骨は、余分な負荷を掛けず、自由な動きが必要なパーツです。

だからね、その間の力を調整し、分散させる役割なんですね。


英語では関節のことをジョイントと言います。

骨盤は、仙骨の部分が仙腸関節という関節とされています。

でも、医学的に仙腸関節は不動関節(動かない関節)とされているんですね。

ヨガやボディワークをされている方なら「えっ!?」と思うはず。

動きます。ほんの微細な動きですけど。
4つ足の動物は人間よりもっと可動域が大きいのではないかな。

これはうちの骨格モデル、講座でも度々登場しているみっちゃんです。

骨盤、幅広で大きいですよね。

人間は、立ってしまったから、どうしても本来のジョイントの役割ではなく、支えるためにこういう形に進化したのでしょう。
でも、腰に寄りかかってしまったら、ジョイントである仙腸関節をがっちり固めてしまって、しかもそもそもそのための造りではないので、神経や血管を圧迫し、腰、痛くなります。

みっちゃんの背骨から、金属の棒が突き出ているのわかりますか?

体を支えるためのものなのですけど、本来は、このように、骨盤の外側(仙腸関節側)ではなく、骨盤の内側に力が集まっていないといけないのですね。
そうすると、骨盤が持つジョイントとしての役割ももっと発揮できます。

ヨガでは、骨盤底筋と、骨盤内の筋肉にしっかり力を集めることを、ムーラバンダ、ウディヤーナバンダと言います。
※もうひとつ、ジャーランダラバンダ(喉のバンダ)は、呼吸に関係するのもそうなのですが、重たい頭部を、頚椎に負担をかけないよう、正しい位置で支えるためのものです。

チャクラを整えるという考え方も、体の外側ではなく、きちんと内側の真ん中にエネルギーを通すということです。

自分の体といえども、不自然に寄りかかってはダメなのです。



 そんな風に、人間は最初から不完全な体を不自然な使い方をしている生き物。

だから、誰にとっても、ヨガでもピラティスでも、意識して使う、意識して体を作る、体意識を高める、というメソッドは必要なのではないでしょうか?

クラスでは、四つん這いで、爬虫類、哺乳類の動きをして頂いたり、 ブロックの上でヤンキー座りして頂いたり(笑)
あんまり普通のヨガクラスではやらない感じで、「意識する」ということを体感して頂いています 。


年末、冷えているところに、大掃除などで不意に体を痛めたりされることのないよう、腰には十分お気をつけくださいませ。

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