2012年11月16日金曜日

条件反射

お恥ずかしながら、先日の事です。

友人の引っ越しパーティーを兼ねたとある集まりで、とても楽しくリラックスしていたので、普段あまり飲まないお酒を結構飲んでしまいました。
(飲もうと思えばかなり飲める、笑)

お酒に関しては若い頃は数々の失敗をしてきたし、気持ちさえしゃきっとしていれば身体もそうなるのを知っているので、翌朝どうにかなってしまうということはないのですが、朝早く江の電に乗りました。
江の電はガタンゴトンの揺れがいつも心地よく、特に乗り物好きの私には外の景色と相まって、いつも乗る事自体が楽しみな時間です。
お天気も良く、海も空もきれいで、今日も一日なんとか気持ち良く過ごせそうだと思っていた頃です。
稲村ケ崎から陸地にさしかかりしばらくすると、目に入る物が変わったせいか、徐々に気分が悪くなって来ました。
「え、うそでしょ」と思いながらも段々我慢出来ない程に。
仕方ないので早めに降りて、2〜3駅分歩く事にしました。
降りて自分の足で歩き出すとすぐに具合も良くなりました。

で、次の週です。
同じ時間に同じ車両に乗った時、向かいに坐っていたおじさんも同じ人でした。
そのおじさんは先週と同じく、(朝から!)ワンカップを手に、静かに坐っています。
同じようにいい天気、同じように気持ちの良い朝。。。
そう思っていたら、すぐに気分が悪くなって来ました。
体調はバッチリです。朝もヨガをしていい感じで家を出たにも関わらず。
「これは、条件反射、先週と今とはまったく関係ない、私は今とても気分がいい」と何度も頭の中を整理してみましたが、一度起こった身体の反応はなかなか治まってくれません。
前の日も、その前の日も(違う時間帯ですが)江の電を利用して、揺れても人混みでもまったく何も感じなかったのに、です。
結局また途中下車するはめになってしまいました。

頭でいろいろ理解出来ている(つもり)の私にとっても、状況による身体の反射って、こんなにも強力なものかと妙に感心しながら、逆にいい気分の体験をさせてあげたら、例えば慢性的な冷え性とか生理不順とか、偏頭痛、便秘や下痢、身体の条件反射で過剰に負荷をかけている部分の痛み(肩、腰、膝など)、食べ過ぎや偏食、拒食なども改善出来るのだろうなとも強く思いました。
逆にダンスやサーフィン、歌や車の運転等々、身体と脳の反応で行うような事も、もっともっと上達したり、その都度その都度で時間の使い方が上手になったり。

ヨガでは、身体の反応を見ていきながら、無意識で動かしていた部分を意識的に正しいアラインメントで使っていきます。
無意識、というよりは、過去の経験からの反射、と言えるかもしれません。
初めて行うようなポーズ(アサナ)では特に、咄嗟に脳の方が今までの経験の記憶をかき集めて、未経験の事態に対処しようとします。
過去にしていたスポーツ、日常の癖、そして身体を使ったときの感情まで、リアルに蘇らせ、それに基づいて、今現在の体験の印象を決定してしまいます。
ヨガは、まず呼吸に意識を置き、それをゆっくり分解して捉えながら観察し、自分にとって良い経験となるよう身体や脳に覚えてもらいます。
身体からのアプローチは、今現在に自分をアップデートすることでもありますね。
徐々に肉体的な事から感情的、精神的な部分までほぐれていくと、その人は過去の体験の中に閉じ込められているのではなく、いつでも未来につながった今ここに生きられるようになります。反射が起きても頭で理解していると、一度は起こっても、そう何度も何度も同じ事は繰り返さない筈です。
私も、もう大丈夫(笑)

ヨガのアサナも、条件反射でやらないように。
太陽礼拝等、何百回、何千回、何万回も繰り返しているような事でも、いつも意識を今ここの自分に据えて、その瞬間に出来るベストな事を選択しましょう。
インストラクターはその選択を客観的にお伝えする役割です。
どうぞ、上手く利用して、一番いい自分に出会って下さい。
ナマステ!

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